2014年8月号
お掃除って気持ちいい!
おやおや。廊下のノンスリップシートにWAXが塗られていて、真っ黒になっています。剥離作業をしてきれいに落としました。
気持ちいい!
お掃除のポイント
今回はマンションの廊下でよく見られるノンスリップシートについて考えましょう。ご覧の通り、ノンスリップシートにはたくさんの凹凸があります。メーカーは、「雨の日にスリップする」という事故を防ぐことを一番に目指し、いろいろな工夫を施してきました。パターンは様々ですが、細かい模様があることは共通しています。
当然ながら、ホコリや土砂はこれら凹凸の陰に蓄えられやすくなります。模様によってはすきまに深く入り込み、掃き掃除も困難なことさえあります。
また、表面を防滑性向上のためにツヤ消し加工してあるのも汚れをためやすい一因といえるかもしれません。表面が荒らされていることで上に載った水分が分散し、スリップを防いでいるようです。(鏡面加工のシートは水をはじくのでそこを歩くと滑ります。)簡単に言うとビニールでありながら、表面はやや水を含むような加工がされているということです。
これにより、水と一緒に汚れも抱き込むことになります。それらをしっかりつかみ、落ちにくいシミや汚れとなっていくのです。つまり、汚れやすいのも特徴の一つなのです。メーカーもそれを理解しているので、汚れにくさ、汚れの落ちやすさを目指して開発を続けているようです。
汚れないようにWAXをかけたらどうか?という御提案を頂くことがあります。一理あるように思えますが、そうするとノンスリップシートの一番重要な機能が失われてしまうのです。ご存じの通りWAXは凹凸を埋めることによって光沢を出します。埋めてしまうと・・・そう。せっかくの防滑効果が失われ、「スリップシート」になってしまいます。おまけに汚れを抱き込んで真っ黒になるのです。
次回、メンテナンス編。