ビルメンテナンス・マンション清掃のレクト

お掃除のポイント

  今回も石について考えてみましょう。
マンションのエントランスなどでは、石で作られたタイルが床材として多く用いられています。石には目には見えにくい細かい無数の穴があいています。だから水をかけるとそこに水が染み込み、色が濃くなるのです。油が付着しても同じ。水のようには乾かないので、しっかり染みこんで石の内部に残り、シミとなってしまうのです。
　シミの出来やすさは仕上げの違いによっても異なります。一般に鏡面仕上げ（つるつるしていて鏡のように光っている仕上げ方）は液体をはじきやすいのでシミが出来にくいと言えます。逆にバーナー仕上げなどのザラザラさせた仕上げのものは表面積が大きく、染みこみやすいのでシミになる可能性も大きいと言えます。素材によっても若干差があります。濡れタオルで拭いた時、水でかんたんに色が変わる物はシミも出来やすいと言えます。
　シミを防ぐにはどうしたらいいでしょうか？　根本的な方法は汚れを染みこませないようにコーティング剤を染みこませておくことです。しかしそれが出来ていない場合も多いでしょう。その場合は普段の清掃で何とか対応しなければなりません。とにかく、染みこんでしまう前に迅速に拭き取るしかないのです。でもずっと見張っているわけにはいかないので限界がありますね。それ以上広がらないように拭き取っておき、染みこんでしまった部分は取れないとしても、表面に近い部分は洗剤を使って洗い流すことでやや薄くすることが出来るかもしれません。本格的にシミを取りたい場合はかなり特殊な手法を用います。では次号で。

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